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2006年10月 アーカイブ

2006年10月07日

はじめの一尾、もとい二尾

ここ20年ほどになるだろうか。うちの近所ではあまり大きなお祭りはない。
小学生の頃には、長い夏休みに飽きたガキンチョはもちろんのこと、カラオケと酒とおしゃべりが大好きなそこいらのおばちゃんもはしゃぎまくるような盆踊り大会が行われたこともあったけれど、それはいつの間にかなくなってしまった。ヤクザなみなさんの商売が立ちゆかなくなったのだろうか。
そんなわけで大人になってからは地元のお祭りなどないものだと思っていた。

だから、
「神社のお祭りに行くけど」
と母から電話があったときにもあまり期待してなかった。孫と一緒に行きたかったのだろう両親と、妻と娘の5人で氏神さまのところへ向かう。歩いて5分ほどの近場にあるその神社は、かなり小振りな境内ではあるものの、定石通り高台に位置していてそれなりに荘厳な雰囲気を醸し出している。小さい頃からここは嫌いではなかった。

目的の場所につくと、目を疑うような光景が広がっていた。境内には特設ステージが設けられてカラオケ・タイムに突入。その奥には夜店が並んでいる。ここがこんなに賑わうのは年始参りの時と今日ぐらいのものだろう。もっともそんな喧噪はちっとも嫌じゃなかった。非日常的な世界を味わい、娘も目を輝かせていた。

「何が欲しい?」
母が孫娘に買ってやりたいとばかりに尋ねてみるものの、娘の方は初めて見るものばかりで何がどうなっているのか把握できていない様子だ。食べ物はとくに興味がないようだったので、
「お魚さんは?」
と提案してみる。まんざらでもないようだったので、金魚すくいのコーナーに移動し、久しぶりにポイを手にする。

ちょうど数日前に、「金魚すくい王決定戦」とかなんとかいうテレビ番組をやっていたことを思い出すが、上手なすくい方はすっかり抜け落ちている。適当にやっていたら、黒出目金をゲット。が、そこですべてを使い果たし、すぐに破けてしまった。

2匹まではただでくれるらしく、結局、もう一匹和金をもらった。家に帰る途中、ダイソーで水槽がわりに使えるものを探す。どうもこれというものがなく、大きめの丸いガラス製のボールで妥協した。家につくとさっそく金魚たちを簡易金魚鉢に入れてやる。なんか黒出目の方は弱っているようで、ほとんど動かない。だから俺にも掬うことが出来たのだろう。

置き場所にさんざん悩んだ結果、ベランダにとりあえず置いてみることにした。が、これが第一の悲劇を生むのであった。<つづく>

2006年10月08日

最初の悲劇

金魚すくいでもらった2尾の金魚は小さなガラス製の器に入れられ、ベランダに置かれて初めての夜を迎えた。

翌日は朝から太陽がさんさんと輝く秋晴れだった。それは、爽やかと言うよりもむしろ汗ばむほどで、とっくに過ぎ去ったはずの夏が舞い戻ったかのようでもあった。
我が家のベランダはもちろん南向きだ。北側は玄関になっているから、置き場所はどうしても南になってしまう。それが、2尾の金魚たちの新たな家に脅威となって襲いかかった。

気がついたときにはときすでに遅し。
黒出目くんは横っ腹を上にして水面を漂っていた。もうはっきりとは記憶していないが、水温はぼくの体温とそう変わらなかったような気がする。少なくとも30度は大幅に超えていただろう。温度が上がれば水にとけ込むことのできる酸素の量も減るということは、後になってから知ることになる。

せめてもの救いは、まだ和金の方には息があったことだ。
すぐに家の中に運び込み、応急処置として水道水で換水する。今から思えばこれも無茶だった。温度合わせなし、カルキ抜きもなし、である。けれども、和金は底知れぬ体力でこの恐るべき虐待を乗り切るのである。
<つづく>

2006年10月10日

水槽への引っ越し

黒出目を死なせたことで、ようやく金魚の飼い方を調べ始めることになった。
思えばこれまで金魚というものを、「飼った」ことはなかった。子供の頃に住んでいた家には、庭に作り付けの池があったから、お祭りでもらった金魚はいつもそこに放していた。直径80cm、深さ60cm程度の円形をしたその池には睡蓮が植えられていて、中は薄暗く、ひとたび金魚が潜ってしまえばなかなかその姿を確認することは難しい。エサをあげることはまずなかったが、自然のエサがあったのだろう。時折、睡蓮の葉の陰から朱色の体を覗かせて、健在であることをさりげなく知らせていた。
だから、金魚に親しみはあったが、飼ったことはなく、知識もなかった。

なんでも、金魚の大きさごとに必要な水量が決まっているらしい。1cm当たり1リットルというのが目安で、うちの和金は4cm程度なので4リットルは必要ということになる。入れていたガラス容器はせいぜい2リットルくらい。ここに2尾がぶち込まれていたのだから、それは持つわけがない。エアーもなし、フィルターもなし、水草さえなしなのだ。

体育の日の休日を避け、連休明けの火曜日に近くのホームセンターに出かける。犬猫のペットコーナーの奥に位置するアクアペットの売り場は、意外にも充実していた。水槽もそれなりに種類があって、しかもかなり安い。定価の4分の1ほどの値札が付けられている手軽なセット水槽に目が留まった。1100円ほどだった。サイズは36cm。最初に手を出すのはこの程度でいいだろう。必要ならばゆくゆく大きいものを買えばいいのだし。そう思って、「たのしい金魚セット」と名付けられた水槽をレジへと運んだ。大磯砂という底砂と、浮上性のエサ、そしてカルキ抜きも購入。2000円程度の出費で済んでしまった。

家に帰ってさっそくセットアップに入る。水槽を洗い、砂利を洗い、水を汲んでカルキ抜きをする。水合わせをして金魚を水槽に放った。いままでこんな非道いところに押し込めてごめんよー、と心の中でそっと詫びると、和金くんは突然変わった環境に戸惑いながらも広々とした世界に飛び出していった。<つづく>

2006年10月11日

バクテリア&静音ポンプ

水がなんだか白っぽい。
よく見ると、白くもやもやした物体がゆらゆらと蠢いているようにも見える。
微生物のような生き物なのだろうか?

おそらくバクテリア等のバランスが取れていないためなのだろう。「出来た」水にはアンモニアを亜硝酸に変え、亜硝酸を硝酸塩に変えるバクテリアが住み着いているという。しかし、まだ立ち上げたばかりのこの水槽にはそんなものがいるはずもない。

通常、水が「出来上がる」のには4週間程度かかるという。
けれども、待ったなしに金魚がそこにいる。それが現実だ。いくら丈夫な和金とはいえ、放って置いては死を免れまい。調べてみると、バクテリアを乾燥保存させたバクテリアの素なるものが売られているらしい。さっそくホームセンターに買いに走った。

最近はすっかりこのコーナーが楽しくなった。
いくつかある中から水槽と同じメーカーのニッソーが出しているスーパーなんちゃらという商品を選んだ。
これがいいのかどうかは知らん。ただなんとなく、という乱暴な選び方だった。

それと、今回はもうひとつ欲しいものがあった。エアーポンプである。
安売りセット水槽についてきたポンプは、それはそれは騒がしいものだった。そりゃそうだろう。数百円で質のいいものが作れるはずはない。AC100Vから降圧させるトランスだけでもそれなりの値段はするものだし、さらにモーターが入っているわけで、部品代だけを考えてもよくこれで商売になるもんだと感心せざるを得ない。ネットで調べたところ、この付属ポンプは定価600円程度のものらしい。静音仕様のものは倍以上の値段がするようだった。

静かだとネットで定評の水作の水心なるシリーズは、近くのホームセンターにも置かれていた。これは1980円。セット水槽よりもはるかに高い。高いのだからきっとさぞ静かなことだろう。ついでに逆流防止弁と、チューブ、それにエアーストーンも買っておく。病気になったときに必要だろう。

帰宅して新しいエアーポンプにつなぎ替えてみる。もう、これは段違い。まったく別物である。聞こえてくるのはエアーが水面で弾ける音ばかりで、ポンプに近づかない限りはほとんど気になることはない。
さすが水心。

さて。あとは白濁の方である。
バクテリアの素を振りかけると、粉っぽいそれは水にパッと広がっていった。それをエサだと思ったのだろう。お馬鹿なうちの和金はパクパクとせわしなくその粉を口に運んでいた。まあ、水の中に放たれるバクテリアなんだから食べても害はなかろう。

2006年10月12日

尾ぐされたのか?

水槽に移す前から背鰭が白っぽいような気がしていた。
ゴミか何かがついているのかと思ったが、どうも白い部分が大きくなってきているように見える。

ネットで調べたところ、尾ぐされ病というのが怪しい。鰭が腐っていくという恐い病気だが、軽度なら塩水浴や薬浴で治るらしい。これ以上悪化したら薬を買おう、明日ひどくなっていたら薬を買おう。そう思っていたが、どうやら症状は安定してきているように見える。治ってもいないが、悪化もしれないみたいなのだ。だったら、もう少し様子を見ることにしよう。せっかく水槽に慣れてきただろうに、また別の環境に移すのは恐かった。この判断が正しいかどうかは分からないけれど。

2006年10月13日

ペンギンビレッジ

ネットでいろいろと調べているうちに、熱帯魚や金魚の専門店が気になり始めた。
家の比較的近くに、有名店があることが判明。さっそく出かけてみた。

そういえば、いままでも何度かこの前を通りがかっていたが、興味がないときは店に立ち寄ってみようなんてまったく思わなかった。それがいまはどうだ。遠足に行く子供みたいにワクワクしている自分がいる。面白いものだ。

広い駐車場に車を止め、裏側のドアから店内に入る。評判通りの綺麗な店だった。商品レイアウトの美しさ、水槽内のレイアウトの美しさは、経験の浅い自分の目にもトップクラスのクオリティーだと映る。なにより、心地良い空間だった。観賞魚にまったく興味のない人にさえ美しいと思わせるだけの魅力がある店だろう。

熱帯魚に目を奪われた。地味で素朴な和金とは違い、カラフルで多彩なそれはずっと洗練されているように感じだ。金魚よりも熱帯魚のほうが楽しいかも? そんな思いも頭をかすめる。金魚コーナーも覗いてみたが、二歳魚以上の大きいものがほとんどだった。できればうちにいる和金くんと同じ当歳魚がいいのだが……。

せっかく来たので、手ぶらで帰るのはなんかつまらない気がして、水草を買って帰ることに。店員さんのすすめでアナカリスとアルビナスナナを買う。これで水槽は少しだけ楽しそうになった。和金くんは最初のうちは戸惑っていたが、すぐに慣れたようで、しばしば水草をついばんでいるようだ。

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