●IKEA FIXAドライバードリルのバッテリー
IKEAの工具は家具同様に安価なのがうれしい。
しかもなかなか使えます。とくにこのドライバードリルは2,999円の値段と、同社のフラットパックの家具を組み立てるのに十分なトルクが釣り合ったなかなかの商品だと思います。
https://www.ikea.com/jp/ja/catalog/products/50203260/
よくあるドライバードリルは最低でも10.8V、プロなら14.4Vか18Vだし、一方でDIYERまで名乗ることのない一般家庭向けでは3.6Vが1本のなんちゃって仕様だから、IKEAの7.2Vのこれはうまいとこ突いているんじゃないでしょうか。
問題は、バッテリーが内蔵式なために、バッテリーの寿命が工具の寿命となってしまうこと。まだまだモーターはいけそうなのに電池が充電しなくなって捨てるというのは環境によろしくない、とぼくは思うのです。
こいつのバッテリーは商品サイトにも説明書きがあるようにリチウムイオン。
リチウム電池といえば、やれ発火しただの爆発しただのニュースになっているあのリチウムです。危険を伴うので、ここに書かれていることを読んで勝手に分解するのはやめましょう。
(※当方は電気工事士です)
と注意書きを書いたところで、分解した結果が以下。
ICR-18650Pという、コバルトを使ったタイプの電池で、パワフルながらリチウムイオン電池の中でも最もデンジャラスなものですね。容量は1500mAhとそれほど大きくはないですが、価格を考えれば妥当でしょう。
それよりも興味があるのはこのセルの出どころです。
メーカーの中国企業:
http://www.bideli.com.cn/
スペック:
https://www.certificate-verify.com/files/MH46517
メーカーサイトで適合するのはこれかな?
http://www.bideli.com.cn/uploads/201303181053402.jpg
ちなみに今回は手持ちの別の18650のバッテリーに換装し、無事に復活しました。
本当は大電流放電タイプでなくてはいけないところを、通常タイプのパナソニック製にしました。
大電流を流そうとすると最悪爆発するかもしれません。が、そもそもこいつについているモーターはそこまで大喰らいではなさそうなので、大丈夫じゃないかという浅はかな読みがあります。もっというと、換装したパナのバッテリーに関してはNASAが検証実験をしていて、内部ショートや外部からの大きな損傷など避けようのない事故を除けば、過充電や過放電でも致命的な危険性は見られなかったようです。軽く使った限りでは発熱もなく、問題ないように思いますが、保障はまったくいたしません(マネしないように)。
そのうち、高電流タイプを手に入れ次第、交換する予定です。
とにかく、分解や改造はそれに伴う危険もさることながら、バッテリーの価格を考えると経済的にもおすすめしません。