「素赤の次郎にお嫁さんを迎えてあげよう」
半年ほど無事に飼えたという実績も出来たことだし、もう一尾飼うのもいいだろうということになった。
問題はどこで探すか。
以前に書いたペンギンビレッジは、状態のいい子が多いという点では満点をあげられるのだが、次郎に釣り合う子、つまり体格が近いものがいなさそうだった。
かといって、ホームセンターは病気が恐いし、器量の点でももうひとつ食指が伸びない。
通販はえり好みしにくいので避けたい。
というわけで、雑誌などペラペラめくりながら探す。
ほどなくして、嫁の実家に行く途中に金魚専門店があることが判明する。
で、さっそく行って連れて帰ったのが写真の子である。
明け二歳とおぼしき大きさの和金で、次郎とも釣り合う。
しかもモザイク鱗のベッピンさんである。どこの馬の骨とも知らぬ次郎なんぞにくれてやるのはもったいないくらいだ。
温度合わせのために店で入れてもらったビニールごと水槽に浮かべてやると、早くも次郎はソワソワし始めてビニールの周りをぐるぐると周り始めた。うむうむ、これは子供の顔を拝める日も近いかとほくそ笑む私がいた。