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最初の悲劇

金魚すくいでもらった2尾の金魚は小さなガラス製の器に入れられ、ベランダに置かれて初めての夜を迎えた。

翌日は朝から太陽がさんさんと輝く秋晴れだった。それは、爽やかと言うよりもむしろ汗ばむほどで、とっくに過ぎ去ったはずの夏が舞い戻ったかのようでもあった。
我が家のベランダはもちろん南向きだ。北側は玄関になっているから、置き場所はどうしても南になってしまう。それが、2尾の金魚たちの新たな家に脅威となって襲いかかった。

気がついたときにはときすでに遅し。
黒出目くんは横っ腹を上にして水面を漂っていた。もうはっきりとは記憶していないが、水温はぼくの体温とそう変わらなかったような気がする。少なくとも30度は大幅に超えていただろう。温度が上がれば水にとけ込むことのできる酸素の量も減るということは、後になってから知ることになる。

せめてもの救いは、まだ和金の方には息があったことだ。
すぐに家の中に運び込み、応急処置として水道水で換水する。今から思えばこれも無茶だった。温度合わせなし、カルキ抜きもなし、である。けれども、和金は底知れぬ体力でこの恐るべき虐待を乗り切るのである。
<つづく>

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