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水槽への引っ越し

黒出目を死なせたことで、ようやく金魚の飼い方を調べ始めることになった。
思えばこれまで金魚というものを、「飼った」ことはなかった。子供の頃に住んでいた家には、庭に作り付けの池があったから、お祭りでもらった金魚はいつもそこに放していた。直径80cm、深さ60cm程度の円形をしたその池には睡蓮が植えられていて、中は薄暗く、ひとたび金魚が潜ってしまえばなかなかその姿を確認することは難しい。エサをあげることはまずなかったが、自然のエサがあったのだろう。時折、睡蓮の葉の陰から朱色の体を覗かせて、健在であることをさりげなく知らせていた。
だから、金魚に親しみはあったが、飼ったことはなく、知識もなかった。

なんでも、金魚の大きさごとに必要な水量が決まっているらしい。1cm当たり1リットルというのが目安で、うちの和金は4cm程度なので4リットルは必要ということになる。入れていたガラス容器はせいぜい2リットルくらい。ここに2尾がぶち込まれていたのだから、それは持つわけがない。エアーもなし、フィルターもなし、水草さえなしなのだ。

体育の日の休日を避け、連休明けの火曜日に近くのホームセンターに出かける。犬猫のペットコーナーの奥に位置するアクアペットの売り場は、意外にも充実していた。水槽もそれなりに種類があって、しかもかなり安い。定価の4分の1ほどの値札が付けられている手軽なセット水槽に目が留まった。1100円ほどだった。サイズは36cm。最初に手を出すのはこの程度でいいだろう。必要ならばゆくゆく大きいものを買えばいいのだし。そう思って、「たのしい金魚セット」と名付けられた水槽をレジへと運んだ。大磯砂という底砂と、浮上性のエサ、そしてカルキ抜きも購入。2000円程度の出費で済んでしまった。

家に帰ってさっそくセットアップに入る。水槽を洗い、砂利を洗い、水を汲んでカルキ抜きをする。水合わせをして金魚を水槽に放った。いままでこんな非道いところに押し込めてごめんよー、と心の中でそっと詫びると、和金くんは突然変わった環境に戸惑いながらも広々とした世界に飛び出していった。<つづく>

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