プレートはスイッチを固定するためだけのものじゃない
Attack25のラインナップにKailh Chocスイッチに対応したロープロファイル専用バージョンが加わりました。
その名もAttack25 LP Version。
Kailh ChocはHelix Picoに採用され、また、HelixやErgo42などの対応キットもある人気スイッチのひとつです。
MXに比べてなにより薄型にできることが最大の魅力ですが、たびたび問題点としてあげられていたのが、唯一対応する純正キーキャップが狭ピッチ用となっているため、標準ピッチの基板に実装するとキーとキーの間に隙間が出てプレートが覗けてしまうことでした。
俗にいうこの隙っ歯問題の解決策のひとつは、標準ピッチ用に面積の広いキーキャップを新たに作ることです。これについては新プロファイルとなるRSXを開発し、現在、DMM.makeのクリエイターズマーケットに出品しています。
今回、Attack25に取り入れたものはそれとはまた違ったアプローチです。それは、この隙っ歯を魅力的に見せることはできないだろうか、という視点から生まれました。
隙間が空いてしまうことによる外観上の問題は、キーボード上面から見た際に、透明アクリルを介して基板面まで露出してしまうことによって生じます。であれば、この隙間部分に何らかの装飾を施すことでプラスの価値に転換可能と考えられます。そこで目を付けたのがLEDでした。そもそも、Kailh ChocのキーキャップはバックライトLEDに対応した透過レジェンドのダブルショットになっており、底面部分は導光性のある素材が使われています。このため、スイッチ下面からLEDを照らすと、プレート面にもほんわりと光が広がります。Attack25 LP Ver.では、基板の白レジストをスクリーンに見立ててRGB LEDの様々なカラーや演出を効果的に映し出すことを実現しています。
キー配列
Attack25 LP Ver.のデフォルトのレイアウトは、True25と同じものになります。項目間移動に多用されるTabとBack Tab(SHIFT + TAB)や、DelとBSの独立配置、Escの装備など、数値入力シーンを想定したキーを詰め込むことで、テンキーよりも効率的に入力作業を行えるように配置しました。
さらに、ScrLk(スクロールロック)、PrtScr(プリントスクリーン)を単独キーとしています。
また、Windows環境ではNum Lockキーの状態によってバックライトのカラーを切り替えるようになっていますので、現在、どちらのモードになっているのかが一目瞭然です。
レイヤーとしてはFN(ファンクションキーレイヤー)とRGB(RGB LED調整レイヤー)の2種類を標準で設定しています。
FNを使う場合は、ScrLkを押しながら数字キーを押すことで、F1~F9を入力できます。また、FN+NumLockでF10、FN+/でF11、FN+*でF12になります。
PrtScrの押キー時に有効となるRGBレイヤーは以下のようなソースになります。
RGB + NumLock | RGB_TOG | RGB LEDのオンオフ |
RGB + 7 | RGBRST | RGBモードのリセット |
RGB + / | RGB_MODF | 次のRGBモード |
RGB + 8 | RGB_MODR | 前のRGBモード |
RGB + * | RGBHINC | 色相値増加 |
RGB + 9 | RGBHDEC | 色相値減少 |
RGB + – | RGBSINC | 彩度増加 |
RGB + + | RGBSDEC | 彩度減少 |
RGB + Esc | RGBVINC | 明度増加 |
RGB + ScrLk | RGBVDEC | 明度減少 |
これらのRGBキーによって、様々なRGBの点灯パターンや色調を自在に調整可能です。
キット内容
基本的にはこれまでのAttack25と同じになりますが、一部にLP Ver.のみのパーツが入っています。
とくに、Pro Microの実装がコンスルーとなっているため、取り付けが容易になりました。
- 基板
- PCBトッププレート
- アクリルボトムプレート
- アクリルボトムプレート小
- スペーサー・ネジ類
- クッションシール
- リセットスイッチ
- ダイオード
- Pro Micro
- コンスルー
※完成させるには以下のパーツが別途必要
- Kailh Chocスイッチ 25個(←遊舎工房さんに扱いあり)
- キーキャップ 25個(←遊舎工房さんに扱いあり)
- RGB LED SK6812mini 25個or5個(オプションですが、バックライト仕様にして25個付けることをぜひおすすめします←遊舎工房さんに取扱あり)
- USBケーブル(Micro USB Bタイプ⇔USB Aタイプなど)
ビルドガイドはこちらをご覧ください。