Symmetric Zinc登場

Zincのこだわりのひとつは、オール1uの分割型でありながらロースタッガード配列にしているところにあります。
一般的な配列からの移行コストが小さく、行き来してもさほど違和感がないことを重視したレイアウトと言っていいでしょう。
ロースタッガードは人間工学的に無理のある配列と指摘されることも少なくありませんが、世の中の過半数を占める配列であり、PCユーザーの大半が慣れ親しんだスタンダードであるという点は否定しようがないでしょう。

とはいえ、そもそもヒトの手の形状を考えるとシンメトリックな配列の方がフィットするのではないかとも思うわけです。
オーソリニア配列にしろ、カラムスタッガードにしろ、多くの自作キーボードキットは基本的に線対象の配列です。そして、ロースタッガードにも線対称の配列があります。
そう、シンメトリカルスタッガードという配列です。

以前からむっこさんがシンメトリカルな分割ロースタッガードを試されていましたし、最近では海外でも同様のアプローチを試みてGBを計画されているようです。
となると、試してみる価値はありそうだ、ということで試作することにしました。

Zincは分割型なので配列が反転する左手分を作れば試せるのが利点です。
左右をひっくり返した基板を作ってさっそく試し打ち。やってみるまでは不器用な自分にはまったく打てる気がしなかったのですが、意外や意外。悪くありません。下段中央のスペースキー上に置いた親指を中心として指を動かすことにより、自然に打鍵することが出来ます。シンメトリックな動きはたしかに理にかなっていて、通常のロースタッガードよりも動作に無理がないように思います。

というわけで今回、ベータ版のシンメトリックZincオプション(左手分のみ)を販売することにしました。
基板は通常Zincのような金フラッシュではなく、無鉛はんだレベラ仕様。しかもシルクが不完全(次項で説明します)。そのかわり特価です。

Zincを持っていれば組み立てが片手分だけで済むので費用的にも時間的にもコストは半分(以下)。シンメトリックなルックスも良好でZinc以上に安定感があります。
Zincユーザーさんにはぜひ試していただきたいと思います。

ビルドガイドは

ビルドガイドはとくに用意いたしません。というのも、配列が反転しているだけで使用する部品や注意点などは通常版のZincと同じだからです。通常版のビルドガイドを参考に組んでください。左手専用基板でリバーシブルにはなっていませんし、さらにMX専用基板としたので、勘違いするところはとくにないかと思います。ファームウェアも通常のZincと同じです。

ただし、さきほど触れたようにシルクが不完全なので簡単に説明をしておきます。

Zincリバース基板
Zincリバース基板裏(赤ポチが+5V)

※ベータ版の注意点
Zinc通常版の基板にはあったSK6812miniのパッド合わせ用シルクが消えています。SK6812miniの一番大きなパッド(+5V)を、上の写真の赤丸のパッドの位置に合わせてください(本来はシルクの表示があるべき部分です)。奇数行と偶数行で向きが変わるのでご注意ください。

 1行目と3行目はこの向き

アンダーグロウ用のWS2812Bの向きは以下のようになります。チップの三角に欠けている部分が右下になるようにします。

また、右側のJPC2のシルクがあるジャンパー用パッドは、アンダーグロウLEDのみを実装する際にはんだを盛ってジャンパーするところです。バックライトとアンダーグロウの両方を実装する場合にはさらにその下のLED_Moreをジャンパーします(写真は正しくジャンパーしています)。

天キーで販売します!

来る11月30日に開催されます天下一キーボードわいわい会の沼人の会ブースにて販売予定です。

左手側のみキット(リバース基板/トッププレート/ボトムプレート/フットプレート大/フットプレート小/スペーサー・ねじ類/ダイオード/タクトスイッチ)

ベータ版天キー特価¥4,000

※今回販売分のアクリルは通常版と同じ乳白半透明のみです。なお、11月から遊舎工房にて委託販売しているZincのアクリルは仕入れ都合でごくごく微妙に色味が違うかもしれません(並べても判別が難しいレベルではありますが念のためお知らせしておきます)。

投稿者: monksoffunk

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